プロトタイプ部門

Mathmosis ― 数学が自然に身につくAI学習アプリ

チーム名
Lil Sparks
高専名
長野高専
このプランのビジネスプラン概要
▲ 画像をタップで拡大してご覧いただけます。

このアイデアで解決したい課題は何ですか?

将来のAI・データサイエンス人材や、変化の激しい社会で必要な問題解決力・応用力に深い関係のある数学において、日本の中高生の学力は世界トップ水準である一方、約半数が苦手意識を持ち、学力と意識に乖離がある。高校生の3分の2は中学以前でつまずいたと感じており、苦手意識が定着している。このような理系人材の不足の根本である数学学習の苦手意識の払拭をし、社会課題の解決を目指す。

その課題の解決のために、今までに調べたこと・実行したことを教えてください。

このアプリ開発に必要な技術を調べ、既存の学習支援アプリやAIチューター(ChatGPT、Gemini)の機能を調査し、リアルタイムで誤りを特定できる仕組みが未発達であることを確認した。また、数学問題を筆記入力で解く環境を試作し、AIが途中式を解析できる可能性を検証した。

このアイデアで提供する製品・サービスは何ですか?

タブレットとスタイラスペンを用いて解答すると、AIが思考プロセスを詳細に解析し、つまずきの根本原因を特定。その上で個別フィードバックを行い、曖昧な「わからない」を残さず確実な理解を促進。さらに授業ノートを事前にアップロードすれば、授業で習った解法に沿った解説を受けられ、より効果的な学習体験を実現する。

その製品・サービスは、例えば「誰が」「どこで」「どのように」提供するものですか?

誰が:教育系スタートアップのチーム(AI技術者・教育経験者)が開発・運営し、主に中高生を中心とした学習者に提供。
どこで:自宅や学校など、タブレットを使える環境ならどこでも利用可能。
どのように:アプリ上でAIが途中式を解析し、誤りを含む行を指摘。必要に応じてヒントや図を提示し、学習者の理解をサポート。

提供する製品・サービスのユーザーはどんな人・どんな組織ですか?ユーザーの具体像(年齢・性別・家庭環境・趣味・仕事等)を考えて教えてください

主なユーザーは、中高生(13?18歳)で数学に苦手意識を持つ学習者。性別は問わず、共働き家庭などで自宅学習のサポートが十分に受けられない層に最適ではあるが、家庭環境も問わない。

提供する製品・サービスの一番のウリは何ですか?

本サービスのウリは、数学学習に特化した直感的なUIと、解答欄で誤り部分を色で可視化する機能。さらに、AIは答えを直接示さずヒントのみを提示し、授業ノートを取り込んで学校で習った方法に沿って解説される点。その上、解説用の図も自動生成される点。

提供する製品やサービスについて、すでに存在する類似製品やサービスはありますか?
あるならばそれらと比較して優れている点(独自の価値)を教えてください。

PhotomathやQANDAなど類似サービスがある。本サービスは「答えを示さずヒントのみ提示」「途中式の誤りを色で可視化」「授業ノートを取り込み学校の教え方で解説」「解説用の図を自動生成」できる点で独自性がある。

プロトタイプを第三者に見てもらい、出た意見を踏まえて実用性を高めるためにはどのような改善が必要か、もしくは既に改善した場合はどのように改善したのか、教えてください。

友人に試用してもらい、作図誤認、応答遅延、誤り箇所の特定が困難、解説の授業流との不一致が課題と判明。改善は進行中で現状は誤りを含む行が判別できるのみ。
必要改善:図・手書き認識精度向上、誤り部分の部分強調(色等)、応答速度改善、授業ノート準拠の解説統一。

顧客となるユーザーと直接対話し、プロトタイプを改良した・もしくは改良を予定している場合はその内容を教えてください。

ユーザーとの対話を通じて、誤り指摘の精度や解説の一貫性を求める声が多くあった。これを踏まえ、現在は「コンテキストの整理」「AIの応答調整」「ユーザーが自身の間違いを振り返れる機能」の3点を中心に改良を予定している。

この製品・サービスの核となる技術について、特許等を取得/出願している場合は詳細(発明者・特許番号/特許公開番号等)を教えてください。

現在は特許取得/出願は行っていない。

この製品・サービスの市場動向や市場規模について今までに調べたことがあれば教えてください。また、その動向を踏まえ、ビジネスモデルを検討したことがあれば、その内容を教えてください。

EdtechとAIチュータにおいて、市場動向と市場規模について調べた。特に、AIチュータ市場は市場規模が拡大しており、年平均成長率30%前後と、成長可能性も見込める。ビジネスモデルとして、基本機能(問題解析・ヒント表示)は無料で提供し、ノート連携や図解生成などの高度機能を月額課金で解放。学校や塾向けのSaaSを行い、安定収益化を図る。

全体を振り返って、このアイデアを思いついた背景と課題解決に向けた思いを教えてください

私たち自身、数学の自主学習中に疑問をすぐ解決できず、理解が止まる経験があった。多くの生徒も同じ悩みを抱えており、「一人でも先生のように寄り添う存在があれば学びは変わる」と感じた。この思いから、AIによる個別最適な学習支援を実現したいと考えている。