ソーシャルドクター部門

New Smart Bamboo Dragonfly

チーム名
Smart竹とんぼ開発LAB
高専名
大島商船高専
このプランのビジネスプラン概要
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このビジネスを行うことによって解決したい顧客の課題(社会課題)は何ですか?

 高齢化社会では、労働人口の減少、社会保障制度(年金制度)への負担増加、医療・介護サービスの需要増、地域社会への影響、孤独と社会的孤立、制作対応の必要性など多くの社会課題があります。いつまでも健康を保つことができれば、多くの問題は解決されますが、年齢を重ねると認知症のリスクが高まり、社会問題を加速させてしまいます。楽しく健康寿命を延伸するための予防医療システムの開発が、世界中で求められています。

このビジネスの顧客はどんな人・組織ですか?特に最初に顧客になるのは誰ですか?

 私たちが考えるビジネスは、老人ホームや老年科病院、高齢者の入院数の多い病院などをターゲットに、認知症が始まった方、もしくは認知症にこれからなるであろう初老の方が対象となると考えています。実際には、高齢の親を持つ家族、認知症を介助する家族、施設で介助する職員、病院等で対応する医師や看護師などの医療スタッフが顧客となります。

このビジネスを行うことで提供したい独自の価値は何ですか?

 竹とんぼは日本の伝統的なおもちゃで、一般的には外の広い空間で走り回りながら遊ぶものですが、高齢者は足腰が弱ってしまってできない人もいます。また、都会では竹とんぼを飛ばせる場所も少なくなってしまいました。私たちはこれらの問題を入力デバイスとして開発しましたので、「いつでも、どこでも、誰でも、簡単に」遊ぶことができるようになっています。私たちが調べた限りではこのようなシステムは見たことがありません。

このビジネスで提供する製品・サービスは何ですか?

 New Smart Bamboo Dragonflyのソフトウェア及び専用のコントローラーです。専用のコントローラーに取り付けてある竹軸を回転することで、回転数を計測してソフトウェアに送信し、PC画面上の3次元空間に竹とんぼを回転させて飛ばすことができます。上位モデルにはVRモデルも準備されており、竹とんぼの視点で空を飛ぶ楽しさも経験することができます。上位モデルは、若者も新感覚で楽しめます。

その製品・サービスは、例えば「誰が」「どこで」「どのように」提供するものですか?

 高価であれば、利用者が少なくなります。そこで、サブスクリプション形式で機器を貸し出す企業を作り、安価でその装置を複数台施設に貸し出すことを考えています。ソフトウェアのバージョンアップやメンテナンス等は私達が行い、導入業者は老人ホームや医療機関として様々な場所に設置するだけで、すぐに体験することができる仕組みを作ります。医療団体の人が導入に苦労することはほとんどありません。

すでに存在する類似製品やサービスはありますか?あるならばそれらと比較して圧倒的に優れている点を教えてください。

 似たようなサービスとして、株式会社mediVRが提供する『mediVRカグラ』というVRリハビリテーションサービスがあります。ただし、mediVRカグラは縦3m、横4mとある程度の空間が必要かつベースステーションの設置などが求められるため持ち運びに向いていません。対して、本システムは20cm×20cm×20cm程度で運搬しやすく、デイサービスなどの訪問型サービスでも簡単に導入できます。

全体を振り返って、このビジネスプランを思いついた背景と課題解決に向けた思いを教えてください。

 私達の学校のある周防大島町は、少子高齢化の進む地域にあります。70歳ではまだまだ若者と言われています。80歳でも90歳でも活躍されています。ただ、その年齢になると、デイサービスなどを利用されている方が多くいます。楽しく体を動かすサービスが求められていましたので、高齢化に悩む地域に対して貢献しようと思ったのがきっかけです。竹とんぼを原形にしたサービスを作成することで、問題を解決したいと考えました。